Interview P_20160210_132938
「真の国際人になってほしい。」 翻訳者 / 語学学校講師 Michiyoさんへのインタビュー 
Pocket

こんにちは。CanadaLifeMagazineTakuyaです。

いよいよ始まりました、新コーナー「道しるべ」の第一弾です。(このコーナーのコンセプトはこちらから

今回は翻訳者であり、現在は語学学校”CanPacific College”で、翻訳/通訳者を育成するコースの講師を務めていらっしゃるMichiyoさんにインタビューをさせていただきました。実は彼女は、僕と同じ大学出身の大先輩なのです。

(CanPacific CollegeのWEBサイトはこちらです。)

そんな彼女はカナダで働くワーキングマザーでもあります。日本を遠く離れたカナダでの仕事、結婚、そして子育てと、いろいろな経験をされてきたMichiyoさんの貴重なお話しを聞ける機会。インタビューにも力が入ります。

P_20160210_132938

 

そんな彼女の体験から私たちは何を学べるのでしょうか?早速インタビューの様子をお届けしたいと思います。

 

翻訳との出会いとカナダ

-今回は貴重なお時間、ありがとうございます。まず初めに、カナダで働くまでの簡単な経緯を教えていただけますか?

大学を卒業後に外資系の航空会社で2年間、機内通訳として働いていました。そこでたまたま、親戚からバンクーバーで翻訳者を探しているとの話をいただきました。そこからその会社でワークパーミット(労働ビザ)をもらって、最終的に永住権を取ったという形になります。

 

-最初はバンクーバーで暮らしていたんですね。

そうゆうことです。今はトロントに住んでいますが、最初はバンクーバーでキャリアをスタートしました。

 

-バンクーバーで働く会社からワークパーミットをもらえることは、日本にいるときからすでに決まっていたんですか?

そうです。なので、大抵の方のようにワーホリでまずは入って、そこから仕事を得るという典型的な形ではなかったんです。

 

-先ほど親戚の方からのご紹介とおっしゃっていましたが、ご家族や親戚の方も翻訳の仕事をされているんですか?

私の家族が翻訳をしていたというわけではないんですが、その仕事を紹介してくれた親戚は、同じくカナダで翻訳者をしてました。

 

-なるほど。その親戚の方が翻訳の仕事をしようと思ったきっかけですか?それとも他になにかきっかけがあったのでしょうか?

親戚が翻訳者だったこともあって、興味はもともとありました。ただ、本格的にこの仕事に興味をもったのは大学を卒業したあとですね。初めて就いた職が機内通訳・客室乗務員だったという話は先程しましたが、そのときからその仕事は「長く続けることはできないんじゃないか」とおもっていました。そこで、もっとキャリアが長く持てそうな「翻訳・通訳」に特化した仕事に興味を持ち始めたのがきっかけですね。

 

-大学での専攻は英文学科とお聞きしました。大学入学前からもともと英語には興味はあったんですか?

そうですね。中学から英語は好きで勉強をしていましたね。

 

-中学から!じゃあご両親もMichiyoさんが英語を好きだということはおそらく知っていたんでしょうね。海外で働くと言ったとき、ご家族の反応はどうでしたか?

もちろん家族から離れて生活するので、反対がなかったというわけではないです。ただ、最終的には理解をしてくれて、「自分のやりたいことをしなさい」と肩を押してくれました。

 

「日本人としての仕事作法」

カナダで働いてきたうえで、日本人として苦労したことはありますか?

苦労したということではないんですが、一つだけこっちで仕事をしていくうえで気を付けていることがあります。

私は先程もお話ししたように、典型的な日本の会社で働いた経験がありません。大学の卒業後は外資系の会社でしたし、そのあとは海外に来てしまいましたからね。ところでみなさんの中には、海外の会社は日本の会社よりもラフで、勤務時間がフレキシブルだとかっていうイメージを持たれている方は多いと思います。

でも、私はあえてその文化にただどっぷりと漬かってしまうのではなくて、日本人としての仕事の作法、つまり、きめ細かさであったり、丁寧さであったりだとかっていうことを、こちらでビジネスをしていく上で大切にしているんです。それはカナダ人相手のビジネスであってもそうです。それを、日本人としての自分のアイデンティティとして大切にしているんです。

 

-なるほど。それが日本人として海外を仕事をする中で、自分を差別化するための鍵となっているんですね。次に、今の具体的なお仕事内容を聞かせていただけますか?

今は当校CanPacific Collegeで日英バイリンガルプログラム(翻訳者養成コース)の講師として創立から携わっています。また、数年前からは日本人カウンセラーとして、日本人の留学生の皆さんのケアをする仕事も行っています。

 

-CanPacific Collegeはご主人様と一緒に創立をされたんですよね?

はい。もともと主人と出会ったのは日本で行われた異文化交流会でした。だから、かなり長い付き合いになりますね。(笑) そこからカナダに渡った後、翻訳者として現場にたつのもいいけれども、教える側に立って翻訳という仕事に関わっていきたいという思いで、主人と共にこの学校を創立しました。

Sponsored Link

 

カナダでの子育てと、これから

P_20160210_132907

 

-こちらで結婚をされ、お子様もこちらで育てられているということですが、お子様を教育していくうえで大変なことはありますか?特に、日本語をどのように教えていらっしゃるのかなどが気になります。

やっぱり、辛抱強さだとか我慢強さは重要ですよね。日本語に関してですが、これはもうほんとに親がどれだけ辛抱強く努力を続けていくのかにかかっていると思います。親が日本人であっても、カナダで子育てをしていく限り、子供が勝手に日本語を学んでいくなんてことはないんです。

こっちに住んでいるインターナショナルカップルと話をしていても、やっぱりみんなこの面ではすごい努力をしていると思います。私もワーキングマザーとして仕事と教育を両立してますけども、家で子供と会話をするときは日本語しか使わないだとか、自分なりに努力をしています。

私の子供は普段は現地の学校に通っていて、土曜日だけは日本語学校に通わせてますけども、やっぱりそれだけじゃ全然足りないですね。なのでやっぱり両親がどれだけ家庭内で教えてあげられるかだと思います。

 

-やはり大変な苦労をされているんですね。これから数十年先を考えたとき、ご自身はカナダにいるとおもいますか?日本にいると思いますか?

いい質問ですね。(笑) なかなか難しい問題ですけど、カナダを生活の中心におきながら日本にも行ったり来たりできる生活がいいなと思ってます。

それが、カナダで「永住権」を持っていることのすごくいいところなんです。永住権を持っていても、日本国籍はもっていますから、住むところの「選択」ができるっていうことはすごくいいことだと思うんです。

また翻訳者としても、そういった生活はすごく理想ですし、夢がありますね。仕事の面から言っても、日本の情報をニュースで見るだけじゃなくて、現地の今の生活を肌で体験しておくということも、仕事に生きてくると思うんですね。

 

「真の国際人になってほしい。」

-ありがとうございました。このコーナーは、海外就職・海外移住に憧れを持つかたに向けて作られました。最後に、海外就職・海外移住を目指している方にアドバイスやメッセージなどあれば、お聞かせください。

私は、みなさんに「真の国際人」になってほしいと思います。この「真の国際人」というのは、英語だとか言語を使えるだけでなく、その国の文化背景や時事的なニュースもしっかりと理解している人のことです。

そのためには、ネットだとかで得られる情報だけではなく、実際に自分で体感すること、それがすごく重要なんです。だから実際に自身で経験をして、肌で感じてほしい。いまその国で起こっていることに関して「なぜ、こうゆうことが問題になっているんだろう」と自分自身で考える力を身に着けてほしいと思ってます。それに対して自分自身の意見を持ってもらう。そういう人になってほしいです。

 

-カナダではマリファナの合法化が今の政権の一つの政策になっています。それは日本で考えられないことだけれども、そうゆうことに関して実際にカナダ人に意見を聞いてみたりして、自分の意見を持つということが大切だということですよね。

その通りですね。そうすることが、海外で仕事をしていくうえで、役に立ってくると思います。海外で働くからといって、英語だけできていればいいってことではないんです。そうじゃなくて、それぞれの国の文化的な背景までを知っておくこと。それがどんな仕事にも生きてきます。

 

-やはり、実際に海外で働いている方の意見をお聞きできたのは、とても貴重な経験でした!今回はインタビューにご協力いただいて、ありがとうございました。

 

インタビューを終えて

海外で働くうえで大切なことは「真の国際人」になるということが重要。その言葉は、実際に長年カナダで生活をされているMichiyoさんから発せられた言葉だからこそ、重みがありました。

カナダ時間での明日には、過激な活動で知られる環境保護団体「シーシェパード」が、日本のイルカ漁に対する抗議デモを行う予定になっています。

日本にいると、そこまで大きく取りだたされることもない捕鯨やイルカ漁ですが、彼らからするとそれは「人間と同じような知性を持った動物」に対する虐待となります。

どちらの立場が正しいということではなく、そのような日本人としての自分以下の視点に対する理解を深めて、自分の意見を構築することが重要。たしかにその通りだと思います。

そうすることで、海外にいても自分のアイデンティティを確保をし、現地人と対等に渡り歩くつよさを持てるのではないかなとおもいました。

今後もいろいろな方へのインタビューを皆さんにお届けできればと思っていますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。

 

Sponsored Link

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!クリックとSNSフォローでの応援、よろしくお願いします。

canada88_31

 

Author Profile

木村 拓哉Twitter:@Takuya_CLM
1991年愛知県生まれ。カナダを拠点にフリーライター/翻訳家として活動。大学在学中にはUniversity of Wisconsin, Madisonにて交換留学生として経営学を学ぶ。日本で証券マンとして3年間働いたのちにライターになったという、異色の経歴の持ち主。個人ブログ「TakuyaKimura」では、働き方、スタートアップ、テクノロジー、WEBアプリの4分野について執筆。
Pocket